貴方が望むその先に

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「はぁ・・・」


手鏡を見て思わず溜め息を1つ
さっき泣いてしまったせいで私の目と鼻は赤く色付いていた。
(困った・・・どうしよう!!)
理事長さんに呼ばれているのに、こんな顔じゃ心配されてしまう
ただでさえあの人達に迷惑ばっかりかけてるのに―――
私は校庭の片隅にあったベンチに腰を下ろした
胸に想うのは奏太のこと
考えるのはさっきあった奏太を知る男の子のこと・・・
そういえば・・・さっきの子に最初に会った日、私の記憶―――消されるとか言われたんだっけ?
私のことちゃんと覚えてるみたいだったけど
もしかして―――


「あ〜〜もうわかんない!!考えても仕方ない!!」


勢いよく髪をぐちゃぐちゃっとした私の腕は誰かに強く握られた
(えっ!?!?)
驚いて顔を上げると―――


「あ、・・・か、なめ・・・さん?」

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