ONE PIECE
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「朝ご飯食べたらちょっとでかけようね」
「でか・・・ける?」
「うん。ローくんのお洋服とか買いに行こう!」
今、着せているパジャマは大人用で10歳の子が着るには大きすぎる
この家にどれほど滞在するかはわからないとは言えど来たときに着ていた洋服1着ではきっと足らない
それに生活用品も多少は買っておかないと・・・
こんな状況下でも少し楽しみが増えたことは事実
兄弟がいない上に両親を亡くしている私は久々の共同生活に胸が踊る
「そこにある四角い機械・・・光ってるぞ」
「四角・・・あぁ、携帯電話ね」
お知らせのため規則的に光る電話を見て少しため息をついた
着信相手は見なくてもわかる・・・
ここのところずっと同じ人からで気付けばその人だけで履歴画面はいっぱいになっていた
(着信拒否できない私にも結局は未練があるんだよね)
「・・・恋人か?」
「ブッブー。違います。今は恋人募集中ですから」
「お前みたいなのを恋人にするヤローの顔が見てみたい」
「・・・トラ、ちゃん「う、うそです。***おねえちゃん」
私の笑みに恐怖を感じたのか昨日は何回頼んでも一度しか呼んでくれなかった“お姉ちゃん”と言ってくれた少年
(か、かわいすぎる・・・)