ONE PIECE

□2+
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「***・・・おいでおいで」

「えっ・・・?」

「こっちこっち」


社内でも一番仲のいい同期
そんな彼女が給湯室から私のことを手招きしていた
(なんだろう?紅茶の時間?)
不思議に思いながらも誘われるがままに足を進めれば ニコニコ とした表情で渡されたのは


「え?耳・・・栓、ですか?」

「うん。今から10分ほど課長のお小言。***はここで待ってなよ」

「?う、うん」


普段からとっても優しい彼女
砂糖菓子みたいなふわふわした優しい女の子っていう表現があるでしょ?
その言葉がまさにぴったりな彼女
誰かに怒ってるシーンなんて1度もみかけたことがない
まさか、
まさか―――


「ちょっと、この書類どういうこと?説明して」

「えっ・・・と」

「ちゃんと自分で作った書類に目は通した?」

「い、一応・・・」

「仕事に一応はいらない。学生じゃない、私達は社会人よ。自信がない書類なんて提出しないで」

「も、申し訳ありません」

「この案件やり直し。即座に訂正してきて」

「は、はいっっ」


***の中にある彼女のイメージ
社内の人が持つイメージ
それは少しだけ違う・・・のかもしれません


「あっ紅茶の葉っぱなくなりそう・・・」


まこと密やかに囁かれている影の支配者・+++の声が響き渡るフロアにある給湯室で耳栓して紅茶片手に休憩する彼女は+++の低い声を聞いたことがない唯一の同僚



********

(***〜先に食堂行っててね。営業部に書類だけ置いてくるから)

(わかった。いつもの場所?)

(うん。すぐ追いかけるから)

(先に席とっておくね)

(席?・・・大丈夫だと思うけど、まっよろしくね)


(((おい、+++さま指定席ちゃんと空いてるよな!?)))


私達が使ういつもの席―――
冷暖房も適度で快適・・・他に比べてソファーがふかふかで座り心地も抜群
なのになんで人気ないんだろう?
この場所―――

いつも私が思うこと
 

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