ONE PIECE
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まだ続く注意事項に嫌気が差したのか遮るように言葉を発した少年
相変わらず眉間に皺
そんな表情も可愛く思えてしまうのが恋は盲目だと言われる所以
「まっいっか・・・いってきます」
「オイ」
「どうしたの?何か聞き忘れ・・・?」
「なるべく―――早く帰ってこい」
顔を真っ赤にする目の前の少年が俯いていてよかった・・・
私も負けないくらい赤い顔だ
「うん。いってきます」
《パタン》
閉じられた扉の向こうでお互い
((今の表情は・・・))
赤くなった顔を隠すように手を重ねていた
――――――
――――
――
―
「色打掛キレイだね〜」
「結婚式って花嫁さんだけのためにある1日だよね」
「私も結婚式がしたい」
「次はさっきブーケとったんだしきっと***だね」
私の手に持つ花束をツンツンつつきながら意味深な表情を浮かべる女友達
彼女は私が彼と別れたことを知らないらしい・・・
言うべきかどうしようか?そう考えているともう1人の友達が気まずそうに声をあげた
「ばか、今そのことは・・・」
「***まさか、別れたの?」
驚く友人に声が大きい!大きい!と人差し指を立てた
(披露宴中に別れたとか聞こえたらいい気しないでしょ)