ONE PIECE

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「おなか・・・減った・・・な」


死んだふりをしていたはずなのにいつの間にか眠ってしまった私
さっきはいろいろなことに驚き過ぎて部屋を見る時間もなかったけれど今はゆっくりと見渡す時間もある
(ここは、保健室?)


「あ、違う・・・船の上だ」


窓の外に広がる大海原
そうだ!
2足歩行でしゃべる熊!!
その彼がキャプテンを連れてくると言ってて・・・
段々と記憶が蘇ってきて私はベッドから飛び降りた

《ガチャリ》

保健室?みたいな部屋の扉を開けてみると しーん と静まり返った一歩足を踏み出すことを躊躇するような薄暗い廊下に繋がっていた
(やっぱり船の中?)
薄暗い廊下を窓から入る月の光を頼りに進行方向と逆に歩き始めれば現れた甲板に繋がっているであろうこの扉
ドアノブに手を伸ばせば


「えっ・・・?」


重ねられた大きな手
そして―――
その手には見覚えのある刺青
心臓が バクバク と煩く動く・・・


「あ、の・・・」


重なった手の主を そろり と見上げれば思わず言葉を失った
(えっ、まさか―――)
私の口から出た言葉は


「熊・・・じゃない、」

「てめェ」

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