ONE PIECE

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今日は外出するならコート必須
ついでにマフラーと手袋
船長室の奥にある寝室にいつの間にか準備された私専用の立派すぎて開けることを躊躇するクローゼットから取り出した


「この前まで暖かかったのにな・・・」


私がいた世界の四季とこの世界は少し違うらしい・・・
窓から見える青い景色を見つめながら小さく呟いた
毎晩ベッドで囁かれる甘い言葉
触れられる度に溢れる耳を塞ぎたくなる私自身の甘い声
愛されている証のその行為
思い出すだけで顔は赤くなる
でも―――
ここは今まで私の生きてきた世界じゃない


「・・・どうしたら、いいのかな?」

「簡単なことだろ・・・ずっと俺の傍にいればいい」

「ロ、ローくん!?」


気付けば私の後ろに立つ彼に強く抱き締められていた
(い、いつの間に!?)


「・・・前の世界に帰りたいか?」

「ロー、くん?」

「帰りたいか?」


面と向かって帰りたいのかと聞かれれば・・・すぐに言葉が出てこない
だって私は―――


「・・・わからない。でもローくんと、離れたくない・・・」


唇だけを動かすように呟けば私を抱き締める腕の力がますます強くなった
不安になって振り向けば


「んふっ!!!」


息もできないほどに重ねられた唇
何度も角度を変えて繰り返させる行為に―――そのまま身を委ねた



********

(船長・・・あと1日ですね)

(俺はアイツを手放す気はない)

(知ってます。でも俺達は海賊ですよ?彼女に戦闘能力は・・・)

(そうだなこの船の弱味になる。それでも手放すつもりはねェが)

(・・・わかってましたけど)


2013.8.29

 

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