ONE PIECE

□14
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いつも通り洗濯物を干してると


「きゃっ!!」


後ろから ぎゅっ と抱き締められた私は小さな悲鳴をあげた
相手はもちろん・・・


「ローくん。みんな情報収集で島にいるよ」


彼のスキンシップをごく自然に受け入れている私は
ズルイのかもしれない・・・
私には行く場所がないことを知る唯一の人


「―――俺を利用しろ、」


ローくんはそう呟いて自分の唇を押し付けた
私はそれを拒否することなく・・・
そっと瞳を閉じた―――
向こうとこっちの世界を知る彼
私が感じる小さな不安にいつも気付いてくれる・・・
記憶を失ってしまう方法があればいいのに―――
そしたら私は、
前の世界の記憶を閉じ込めてこの優しい彼の腕の中に迷いなく飛びこめる
(結局は利用してる・・・)
優しく抱き締めてくれるローくんに心の中で謝ることしかできなかった


「この世界にいる理由・・・俺にすればいい」

「ふふふ、ローくん中心の世界。隈のある人しかいない世界か」

「ふん、いいだろ?」


ニヤリと嫌味な笑顔をくれたローくんの息が止まるような口付けに思わず吐息が漏れた



********

(ペンキン・・・***ってどこから来たの?)

(さぁな、)

(どこにも行かないよね?)

(そうだな。いなくなったら・・・この船―――船長は沈没だな)


2013.9.12

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