ONE PIECE
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「ローくん、まだ寝ない?」
「あぁ、」
「あ、あのっ!」
「さっきから俺に何か言いたいことがあるのか?」
「えっ、と・・・」
本から私に移動した視線
この前(第15話)のこともあって私が1人で島に降りることはなくて準備できなかったプレゼント
(稼ぐって本当に大変・・・)
誕生日まであと3分―――
「あ、あの・・・」
「なんだ?」
「え、っと・・・」
特に用があるわけでもないからうまく言葉が出てこない
昼間シャチに言われた言葉が頭を過って・・・思わずベッドでふとんをぎゅっと握っていた
「はぁ」
「ロー、くん?」
「まだわかんねェのか?」
読んでいた分厚い本を ぱたん と閉じてベッドに腰を下ろしたローくんは私の頬に手を置いて優しい表情を浮かべていた
「俺は・・・***がここにいるだけでいい」
「っ!」
「別に何もいらねェよ」
何もいらない―――
そうだね、私だって同じ・・・
ローくんの背中越しに見える時計は12時を越えていて大きく深呼吸した
「あのね・・・お誕生日、おめでとう・・・ロー」
「!!あぁ、」
********
(キャプテンの機嫌が良すぎるね。***は起きてこないけど)
(ベポ・・・それは俺のおかげだ)
(シャチの?)
(というか***が俺の名前を船長の前で呼ぶ度に生きた心地がしなかった・・・)
(よかったね、シャチ)
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