夢の切れ端
□〜白の鳳凰〜蒼紅編
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[プロローグ]
夜明けが近づく夜、伊達の手により一つの城が落ちようとしていた 。
その城内 真っ暗な部屋の中小さな蝋燭に照らされ、両目に包帯を巻いた少女が月を背に佇んでいた。
「「姉様!!」」
声を聞き襖を素早く空け放つと小さな影が二つ転がり込んできた。
『飛丸・雛菊もう少し落ち着いて』
優しげな声の主は怒らず困ったように話かけた
「姉様」
「出ていくって菖蒲兄と疾風兄が言っていました」
『(二人とも言わなくても良いことを(怒)』
そんな事を考え込み眉を寄せていると腹に衝撃が襲い視線をげると二人が泣きだし焦った。