短編

□漆
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「…たくっ…晋ちゃんを勝手に浚いやがって…」

「…お、お前…なんで此処を」

高杉の目の前にいるのはいるはずのない銀時の姿、そして隣には知らない眼鏡の少年とチャイナ服を着た少女そしてでかい真っ白な犬?が一匹

「私が定春に高杉の匂いを嗅がせて此処まで案内させたアル」

「高杉さん怪我はありませんか?」

眼鏡の少年が俺の方へと手を伸ばしてきた。俺は怖くてその手を振り払った

「触るなっ!?」

「いたっ…!」

「新八大丈夫アルか?…新八に何するネ!!人が折角心配してるのにお前は…」

高杉に手を振り払われよろける新八に神楽は駆け寄り高杉を睨んだ

「俺に構うな!!…お前らだってあいつらの仲間なんだろ…俺を油断させて俺を捕まえるつもりだろ!!!」

高杉は神楽の言葉を遮り訴えるかのように言った

「何を言っているアル…あいつらって誰ネ」

「高杉さん…」

「晋ちゃん…ごめん、心配かけて俺があいつらを中に入れたから勘違いしたんだよな」

戸惑う神楽と新八を余所に銀時は怯える高杉にゆっくりと近づいていく

「く…来るなっ!!」

「大丈夫…俺はあいつらの仲間じゃないしこいつらも皆、俺の仲間だ」

銀時は高杉の方へと行けば優しく高杉の頭を撫でた。その感覚はあの時、初めて高杉に触れた時と一緒で子猫のように震えていた
だが、銀時が高杉の頭を撫でていれば高杉も落ち着いたのかやっと正気を取り戻し顔をあげては神楽達を見た

「…仲間?」

「あぁ…」

「そうアルね」

「そうですよ高杉さん」

その言葉に恐る恐るだが高杉は笑みを見せるのだった







「銀と…き…高杉と打ち明けたのはいいがいつまで俺の上に乗ってるツモりだ!!!」


「「「あっ!?ヅラそこにいたのかよ/アルか/ですか」」」

「ヅラではない桂だ!!!全く…人を畳のように踏み付けおって」

桂の言葉に銀時が桂の上から降りればやれやれと桂が起き上がり服についた埃を払った

「それよりも、高杉よかったではないか良い仲間ができて」

「あぁ…」

「それじゃぁそろそろ万事屋に帰りますか」

「そうするアル」

「高杉さん立てますか?」

新八は高杉の前に手を差し出した。高杉は新八の差し出された手をじーっと見つめる

「あっ…嫌でしたか?なら銀さんに…」

「いや…ありがとう」

高杉は新八を見ては笑みを浮かべれば新八の差し出した手を握り立ち上がれば歩きだす

「えっ…あっ…高杉さん?!」

「新八…顔真っ赤アル」

顔を赤くしては立ち止まった新八を見ては神楽はからかう

「ちょっ神楽ちゃん!違うからね」


ぎゃーぎゃーと後ろから騒ぐ二人を余所に高杉は銀時の隣へといく

「なぁ…一つ聞いてもいいか?」

「ん〜なに?」

「…名前なんて言うんだ?」

「あーそういえば言ってなかったな…俺は坂田銀時ってんだ。好きな物は糖分!!万事屋の社長だ」

「私、神楽って言うネ!好きな物は酢昆布と渡る世間は鬼しかいねぇコノヤローで銀魂唯一の頭脳明細美人ヒロインアル!」

「僕は志村新八っていいます。好きな物はお通ちゃんで万事屋でツッコミ役として働いてます」

高杉は順々に銀時らの話を聞きいては顔を見て頷くのだった

「銀時に神楽に新八だな?…俺は高杉晋助って言うんだ…よよろしく」

「改めてよろしくね晋ちゃん」

「よろしくアル」

「よろしくお願いします高杉さん」


その言葉に高杉はまた今日何度目かの笑みを浮かべるのだった




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