短編集
□壊れた心は戻らない
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「…刹那…!!」
死体の血生臭い匂いが広がる船の上
生き残りは高杉だけだった
「どこから…間違ったんだろうな…」
可笑しくて笑ってしまった
壊れた高杉を繋ぎとめる愛しい人は
世界で一番憎い奴に連れて行かれた
「あれは…本音なのかよ…!!刹那…」
背を向ける前、刹那は確かにこう言った
『さようなら』
と
それは壊れる前に言った刹那の本音
互いに狂ってしまった心
それはもう戻らない
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