短編集
□唇にキス
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「高」
刹那はいつも俺のことを『高』と呼ぶ
独特なニックネームだがそこが彼女らしくもあった
「なんだ?」
「ちゅーして」
「いつもしてるだろ」
「今してほしくなった」
「わかった」
返事をして前を向いて刹那の頭と腰を引き寄せて、唇に触れるくらいのキスをした
刹那は頬を赤く染めて、再び抱きついて、すり寄ってくる
まるで猫みたいだった
ご主人様に構ってほしくて甘えてくる猫
もちろん俺は刹那が好きだから身を許している
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