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□はじめての
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「シ・ン・ク?」
いつもより1オクターブ低いイオンの声がした。
そこに首を動かすと杖を握りしめてニコニコと笑うるイオンがいた。
「あなたが何故ルークにキスをしたのか、その理由を20字以内で答えて下さい」
「ムラムラしたからやった」
バキッと杖が折れた。
「なんですかその強姦魔みたいな理由!そんな理由で僕のルークに手を出したんですか!?離れなさい、今すぐ離れなさい!でないとルークがダアト式譜術に巻き込まれますからね!!」
「まだアンタのじゃないだろ?僕はルークに欲情した、だから僕がルークをもらう」
「下心満載じゃないですか!!」
2人が言い争っている間、ルークは呆然としながら自分の唇を撫でた。
「…は、初めて、だった」
ピタッと怒声が止まった。
シンクはニヤリと笑みを浮かべながらルークを見下ろす。
「へぇ、そうなんだ。じゃあさ、こういうのも初めてなんじゃない?」
「ひゃう!」
むき出しの乳首を抓ると遺跡内でルークの嬌声が響いた。
「シンク!」
「なに?」
「いい加減ルークの上からどきなさい!うらやま…ゴホン、ダアト式譜術の的にしてやりますよ」
「今ちょっと本音出たね。いいよ、アンタ邪魔なんだよね。ここで決着つけてやるよ」
シンクがどくとルークは素早くガイの後ろに隠れた。その怯えた様子に加虐心を刺激されたが、とりあえずイオンと向き合う。
まさかの導師vs参謀長の戦いが幕を開くのか!?
「あー…、すまない、導師はそちらに返すからここでの戦闘は打ち切りたい」
ラルゴの取引により、ザオ遺跡が崩壊する事態は避けられた。
タルタロスに戻ったシンクはリグレットの説教とアリエッタの冷たすぎる視線を右へ左へ受け流したとさ。


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