★過去作品★
□綱吉の日記
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イタリア、ボンゴレ本部。
そこは大空を失った。
大空的存在であったボンゴレボス、沢田綱吉は昨日命を引き取った。
ミルフィオーレの手によって、ボンゴレは大空を失くしてしまったのだ。
しかし、その真相を知る雲雀は一人嬉しそうに笑みを浮かべている。
(もうそろそろかな…10年前の沢田綱吉が来るのは…)
入江正一と沢田綱吉、そして雲雀恭弥だけぞ知るこの計画は順調に進んでいた。
綱吉が死んですぐ、雲雀はリボーンに呼び出された。
「何だい、赤ん坊」
「…お前、何か知っんのか?」
勘の鋭さもさすがだね。
けど、ここでバラすわけにはいかない。
例え、リボーンの頼みでも綱吉との約束は果たさなければならない。
「僕が何か知ってると思ってるのかい?僕は沢田綱吉と今まで深く関わったことないけど…?」
「チッ…そう言うだろうと思ったぜ…まあ、いい。そのうち分かるだろう…それより…」
リボーンは言いかけて思い出したように一冊のノートを雲雀に渡した。
「…何?」
「綱吉が今まで書いてた日記だ。誰も読んだことねぇ…」
「なぜ僕に?」
「読めば分かるだろ…ったく、」
リボーンはブツブツ何か言いながら、雲雀の前から去った。
手塩にかけた教え子の死を未だ受け入れられないのだろう。
雲雀はなんとなく受け取った綱吉の日記を持って、自分の部屋へ帰った。
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