★過去作品★
□君しか…
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「ひっ、雲雀さん…!」
綱吉を初めて目にしたのはいつだったか…
もう忘れてしまった。
男なのに小柄で臆病でいつも「ひぃっ!」と声を上げて怖がる、雲雀にはとっておきの獲物だった。
言わなくとも分かる、第一印象は草食動物。
なのに急に強くなったりするから、目が放せられなくなった。
どんなに調べても本当の綱吉を知ることが出来なかった。
雲雀が知る綱吉は、そこら辺の弱い奴等の知る綱吉であって、雲雀だけが知る綱吉ではない。
そう思うと、どうしてだか不明の感情が渦巻いてイライラしてしまう。
僕も幼かったから、気づかなかったんだ。
もし、これが世間一般で言う[恋愛感情]ならとっくに君を愛していたんだ。
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