初恋
□恋歌を君へ・・・
2ページ/17ページ
第2話 菜の花畑で,,,
朝早く結は,鳥の鳴き声で目覚めた。
「う〜ん,ふぁ〜よく寝たぁ・・・
それにしても,早くおきすぎた?」
御簾を上げて,空を見上げるとまだ,
日が昇っていなかった。
「げっ,本当に早く起きすぎたみたい
さて,何をしようかな。
楓を,起こすのもなんだし。
他の女房を起こしても申し訳ない。」
考えた末に出した結論は,
「う〜。花畑,,,菜の花畑!!!!
そうよ,あそこなら屋敷の近くだし,
どうせ誰もいないし,来ない!
一石二鳥,,,三鳥よ。
さ〜,いくわよ〜!」
思い立ったら即行動これ私のモットー
こうして,私の屋敷脱出作戦が
始まった,,,
っといっても,表から出ず,裏から出る
それだけなんだけどね〜。あはは。
・
・ ・
「ふ〜,と,とりあえず誰にも
気付かれていないようね。」
それから,程なくして屋敷を脱出した
私は,菜の花畑にやってきた。
屋敷から,数刻も経たない場所ある。
「はぁ,この場所は毎年きれいね。」
春真っ盛りの今の季節は,菜の花が
咲き乱れてとてもきれいなのだ。
「ここに,母様と来て遊んだなぁ。」
思わず,今はいない母のことを
思い出して涙が出そうになる。
「よっ,よぉしせっかく来たんだし,
お花でも摘んで屋敷に持って帰ろう」
菜の花畑に足を踏み込むと,
花の香りが,花をくすぐった。
「は〜,いい香り。」
そして,花に手を伸ばす。
−「かあさま,見てください!」−
−「なぁに?結。」ー
−「こんなに,摘みました。」ー
−「まぁ,本当ね。かわいらしい。」ー
ー「え?」−
−「いいえ,なんでもないですよ。」−
−「へんな,かあさま。」−
−「ふふふ・・・・−−」
「母様,笑ってたな,,,。」
花を,手に持ちながらそっと呟いた。
そのとき,一陣の風が吹いた。
「きゃっ,,,!!」
そのとき,花を手から離してしまった。
「あっ,花が・・・!」
花を,追いかけるように顔を上げた。
その先には,,,,,
見たこともない,男の人が立っていた。