初恋

□恋歌を君へ・・・
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第2話  菜の花畑で,,,


 朝早く結は,鳥の鳴き声で目覚めた。

 「う〜ん,ふぁ〜よく寝たぁ・・・
  それにしても,早くおきすぎた?」

 御簾を上げて,空を見上げるとまだ,
 日が昇っていなかった。
 
 「げっ,本当に早く起きすぎたみたい
  さて,何をしようかな。
  楓を,起こすのもなんだし。
  他の女房を起こしても申し訳ない。」

 考えた末に出した結論は,

 「う〜。花畑,,,菜の花畑!!!!
  そうよ,あそこなら屋敷の近くだし,
  どうせ誰もいないし,来ない!
  一石二鳥,,,三鳥よ。
  さ〜,いくわよ〜!」

 思い立ったら即行動これ私のモットー
 こうして,私の屋敷脱出作戦が
 始まった,,,
 っといっても,表から出ず,裏から出る
 それだけなんだけどね〜。あはは。
         ・
         ・                  ・
 「ふ〜,と,とりあえず誰にも
  気付かれていないようね。」

 それから,程なくして屋敷を脱出した
 私は,菜の花畑にやってきた。
 屋敷から,数刻も経たない場所ある。

 「はぁ,この場所は毎年きれいね。」
  

 春真っ盛りの今の季節は,菜の花が
 咲き乱れてとてもきれいなのだ。
 
 「ここに,母様と来て遊んだなぁ。」

 思わず,今はいない母のことを
 思い出して涙が出そうになる。

 「よっ,よぉしせっかく来たんだし,
  お花でも摘んで屋敷に持って帰ろう」

 菜の花畑に足を踏み込むと,
 花の香りが,花をくすぐった。

 「は〜,いい香り。」

 そして,花に手を伸ばす。

 
 −「かあさま,見てください!」−

 −「なぁに?結。」ー

 −「こんなに,摘みました。」ー

 −「まぁ,本当ね。かわいらしい。」ー 
 ー「え?」−
 
 −「いいえ,なんでもないですよ。」−

 −「へんな,かあさま。」−   

 −「ふふふ・・・・−−」


 
 「母様,笑ってたな,,,。」

 花を,手に持ちながらそっと呟いた。
 そのとき,一陣の風が吹いた。

 「きゃっ,,,!!」

 そのとき,花を手から離してしまった。
 
 「あっ,花が・・・!」

 花を,追いかけるように顔を上げた。
 その先には,,,,,

 見たこともない,男の人が立っていた。 
 
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