稲妻11

□好き、だからキスしたい
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いつもと同じくFFIに向けて必殺技や連携プレーの練習に各自励んでいた。
今日はいつもより日が照っていて"夏日だな…"なんて頭の片隅で暢気(のんき)に考えていた時、休憩を知らせるマネージャーの声がした。

「みんなー!!休憩よー!!!」

ざっと辺りを見渡すとやはり他のメンバーもいつも以上に息があがっていた。しかし自分が探していた人物が見当たらずグラウンドを見渡すとやっぱりというかまたというか肩を上下させながら汗を流している緑川を見つけた。

「緑川の奴、まだ練習してるんだ。声をかけても聞かないんだよ」

そんな風丸くんの声を聞いていた木野さんが心配そうに言った。

「困ったわねー。いくら緑川くんでも水分補給しないと日射病で倒れちゃうわ…!!」

それを聞いた俺は頭にイヤなヴィジョンが浮かんだ。そして言葉を発するより体が先に動いた。ボトルとタオルを持ち俺は一目散に緑川の方へと走った。
"あ、基山くん!!"
なんて聞こえたような気もするけど今はそれどころではない。
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