稲妻11

□※俺は意外と嫉妬深い
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「――違う……」

「へ…?」

それはまだお天道様も昇る穏やかな昼下がりの時間。豪炎寺が不機嫌な声でそう言った。
いつも吹雪からは自然に包まれたようなお日様の香りがする。触れてみるとお日様なんかよりも心地のよい温かさで……

それが今吹雪からはふんわりと人為的な匂いがした。だが、それは大して構わないのだ。
香水のように鼻につく類いではない。
それはただの石鹸の匂いだから…
が、しかしその石鹸もいつもの石鹸とも違うように思ったのだ。

いつもの石鹸の匂いに何か違う匂いが混じってる気がして…
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