人柱の四神子

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どちらが前でどちらが後なのかわからないほど、真っ白な世界に

3つの影が佇んでいた。


「で、ここはどこなのかしら?」

「…さぁ?」

「さぁってお前…」

「だってわからないだもん。そういう綺羅はわかるの?」

「いや全く。」

「泊ヲ答ですか?!」

「とにかく、此処からどうやって出るかを考えましょうよ。」








ことを遡ること数時間前……



まだ、真冬の寒さが厳しい季節。


今日は、元旦、
お正月というめでたい日だ。


「あーぁ……ぬ〇孫のアニメ終ったよ畜生。元旦に終るってなんだよ本当……。」


お茶の間の炬燵で、そう呟いたのは、この小説のヒロインの一人である水宮綺羅。

「REBORN!もアニメ終ったしなー……後はN〇RUTOだけが頼りか……」



この呟きで分かる様に、彼女はアニメ・漫画が大好きなのである。

まぁ、そんなに沢山の漫画を知っているわけではなく、読んでいるのも主に、ジャンプ系なのだが。




「ふぁ〜……あ、おはようー綺羅。」


「おそようだぜ、姉貴。今何時だと思ってんだよ。」


目を擦りながら炬燵の中に入ってきた姉・旋南に、時計を指差しながらそう問い質す綺羅。
ちなみに今は、午後2時である。


「仕方ないでしょう、昨日は組の皆で騒いでたんだからー……」

「まぁ、確かにな。あいつら今頃二日酔いだぜ。ヤクザが聞いて呆れる。」

「フフッ、そうね。」

「てか聞いてくれよ、〇ら孫のアニメ今日終っちまったんだぜ?元旦早々、大ショック………」

数時間前の出来事をうなだれながら語る。

「……あんた、それで夜中叫んでたの…?。」

「もち!」


ちなみに叫んだ言葉は
『いぃぃやぁあぁぁああ!!』
であり、それを聞いた組の者が慌てて押しかけたのは言うまでもない。


「はぁ…あんたも、まだ子供ねぇ…次期頭領が聞いて呆れる……。」

「俺は、まだ中1だから良いんだよ。親父も、まだまだ若ぇしな。」

「そういう問題じゃなくt「お、ここに居たか、調度良かった。」…あら、兄さんどうしたの?」

「その手に大量に持っているのは年賀状ですかね、兄貴さんよー」

「ああ、郵便受けに入ってた。おめぇのもあんぞ。」

「っしゃー!ちょい見して!」

「ほらよ。」


差し出した手に乗せられる、大量の年賀状。その中から、自分宛てに送られたものを、全て探しだし、それを持って自室へと戻って行った。





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