TIGER ＆ BUNNY
□Io fui puntato a da un lupo.
1ﾍﾟｰｼﾞ/1ﾍﾟｰｼﾞ
ドンっと壁に押し付けられ、両手をまとめて
左手で掴まれ、頭の上に固定される。いやいや、と首を振ってみるが、空いた右手で顎をつかまれ、そのまま唇を塞がれる。
「…ふっ、ぁ。」
啄む様に何度も口付けられ、酸素が足りなくなってくる。自然と空いた口に、するりと熱い舌を差し込まれる。歯列をなぞられ、舌を吸われ。
くらくら、としてきた。
酸素が足りないのか、熱に浮かされているのか。いや、そのどちらかもしれない。
身体の力が抜け、ずるずると背中が壁を滑って行く。おっと、と腰に手をまわし、抱き寄せられる。そのまま、口付けから逃れられた、と思えば右耳に唇を寄せられる。
「…なぁ、いいだろ？」
いつもの、凛とした、溌剌とした声でなく低く、身体の芯に直接火をつけられるような、声。ふるる、と思わず身震いをする。
その姿を見て、ニヤリと口の端をあげ「俺の声だけで、感じちゃった？」と、再び 耳元で囁かれる。
もう一度、ちゅっと軽く口付けられると耳たぶ、首筋、鎖骨、と順々に音を立てて唇が下りていく。ぺろり、と舐められたと思うと、尖った歯を軽く当てられる。
「ぁ、ね、ちょっと待って…虎徹、さんっ。」
「…なんだよ。」
ぷち、ぷち、とブラウスのボタンを外しながら
目線だけ、こっちに向ける。
…あぁ、完全にスイッチの入った目をしている。獲物を追い詰めた時のような、獣の目。喰われる、と嫌でも自覚させられるような目。
もう、何を言っても、きっとこの男は止められない。後は、自分の覚悟を決めるだけ。
「名前。」
熱っぽい瞳で見られ、名前を呼ばれ。
それだけで、軽く達してしまいそうになる。ああ、自分の覚悟なんて、とっくに出来てるんだった。
…否、覚悟なんて偉そうに。
そんなものは、とっくになくなっている。
こんなにも、身体は彼を求めているんだから。
「ねぇ、虎徹…。
どうせなら、ベッドに行きたいな？」
「…しょーがねぇな。」
半分以上脱がされている衣服もろとも、抱き上げられる。いきなりの行動に驚き、慌てて彼の首元に手を絡める。
ベッドルームまで運ばれている間、虎徹のヒゲに手を伸ばし指でなぞってみる。ちくちくと、皮膚を刺す刺激が気持ちいい。
愛撫するように、指を左右に動かせば その指を、ぱくりと銜えられる。
「煽る様なこと、するんじゃねーの。」
ちゅ…と音を立てて、指を離されるといつの間にか到着したのか、ベッドにどさりと下ろされる。息をつく暇もなく、虎徹が覆いかぶさる。
あぁ、今夜はこのまま虎徹に甘えてしまおうか。
.