企画用

□2000ひっと企画 コラボ:ジルバ対エミリオ 
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「喧嘩早い性格は早く直さないといけないってのはわかってんだけどな・・。」

エミリオは符を耳元から離すとそう呟いた。

「おい、お前。」





ギルド所属のジルバは街を歩いていた。名前も知らない街だった。そこを彼は歩き続ける。

同じギルド所属で医療班に所属するミスティアが行方不明になったのが昨日。いても経ってもいられなくなったジルバはこうしてミスティアを探しに来たわけなのだが・・・。

「いない・・・というか、ここはどこなんだ。」

ミイラ取りがミイラ。ミスティアを探しに来たのに自分が迷子になってしまうとは情けなさ過ぎる。ギルドの隊長としてあるまじき事のようにも思える。

ーギルドの隊長。

彼はギルドの隊長、剣術家、貴族。この全てに当てはまるが、ジルバにとってその肩書きはどれもしっくりと来ない気がする。が、それを口にするのは控えている。責任逃れのようにも聞こえるし、とある天使の耳に聞こえたら何を言うか分かったもんではない。

ジルバは見たこともない町並みの中で見知っている顔を見つけた。金髪の長い髪をした少女。

「ミスティア。」

ジルバが声を掛けるとミスティアは振り返った。その顔には安堵の表情が浮かんでいた。

「ジルバさん!良かったぁ。なんか、変な所に入り込んでしまってとても不安だったから・・・。」

「止まれ。」
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