自己中心的精神病多重人格少年

□最終試験
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俺の試合まであと2試合。今やってる試合を足せば3試合だ。長いって感じるけど短いとも感じる。
ま、そんなこと俺には関係ないんだけど。合格出来ればいいんだから。

そんな事を考えてるうちに試合終了。クラピカが勝ったようだけどヒソカが「まいった」を言って勝ったからあんまりいい勝ち方じゃない。
今度は何を考えてやがんだあいつ。俺を巻き込まないように願っとこう。多分…絶対に巻き込まれるだろうがな。
巻き込まれたらゴンを巻き込まないように離れておこう。(我慢の限界は一日ですが、何か問題でも?)

次の試合はハンゾーと…えーと、53番(ポックル)の試合だ。
ゴンと同じような体制になってハンゾーの勝利。53番の判断はいい判断だと思うよ。だってゴンみたいに腕を折られたら次の試合で腕使えないからね。
勝つ自信があったならあのまま腕折られても問題なかっただろうけど。

次の試合はヒソカとボドロの試合。クラピカの時とは違ってヒソカの一方的な攻撃の試合だった。
見てる俺としてはあんまり楽しい試合じゃないね。ボドロのじーさんは「まいった」を言わなかったところは感心するよ。
結局ヒソカの勝ちでボドロのじーさんは負け。当然って言っちゃ当然かな。(ヒソカは強いからねェ)

んで、次がとうとう俺の番。
対戦相手は53番。ハッキリ言っちゃうと張り合いがない。どうせやるならもっと相手になる奴がよかったかも。



「第5試合、レイ対ポックル」
「(名前ポックルって言うんだ)」
「どこを見ている!隙だらけだぞ!!」



って言われてもねー。よそ見しててもどこから攻撃がくるのかわかっちゃうんだもん。暇だし遊ぼうかなって思っても張り合いがなさ過ぎて飽きるよ、これ。

体の一部分を動かして攻撃を避けていく俺を見て焦っているのか、攻撃がどんどん雑になってきてる。(あちゃー勝つ気あるのかなー)
別にあったらあったで面倒だし、俺としてはない方がいい。と、いうかいっそのこと諦めて「まいった」を言ってほしい。(攻撃すんのも面倒だから)



「何してんだレイ!!避けてるだけじゃ勝てねェぞ!!根性見せろ!!」
「え〜レオリオうるさーい」
「応援してやってるのになんだよそりゃ!!」
「俺は俺のペースでやるの。さすがに飽きてきたけど。やっぱ自分でやらないとダメなのかな」



そうと決まればさっさと終わらせよう。そして寝よう。

まだ攻撃を繰り出してるポックルの手を掴んでそのまま背負い投げ。(背負い投げという関節破壊技)
ちょっと力を入れ過ぎて床にめり込んじゃったけどこの程度で人が死ぬわけないよね。じゃ、このまま試合を続行します。



「確認しておこうか。武器は使ってよくて反則はなし。…反則ってなんだか知らないけどー。
そんで、相手を死なせないようにじっくりと拷問すればいい…と。死なせないようにってのが難しいかな〜」
「……っ!」
「今言ったルールでいいんだよね、審判?」
「そ、そうです」
「ふ〜〜ん」



ガギッ!!

さっきの攻撃のせいでずっと床に転がってるポックルの頭のちょうど横に刀をブッ刺した。
どっから出したって…そんなの企業秘密に決まってるだろ。(自分の影の中から出しました)
ポックルは自分の顔の横に刺さってる鈍く光る刀を見て冷や汗ダラダラ。その表情を見てると自然と頬が緩んでくる。
頬が緩むといってもそんな優しい笑い方じゃなくて歪んだ笑い方だ。(楽しくて仕方がない)



「まずはどこから斬ろうかな…やっぱり腕?いや、そこは小さく指かな。それとも目を潰した方がいい?」
「ひ…っ!!」
「動くな」



そう低く囁けば人形の様に動かなくなった。これからどうやってジワジワト追いつめていこうか。楽しくて面白くて殺しちゃいそうだ。(俺の悪い癖)



「ま…まいった…」
「……そ」



あっけなく終わったな。俺としてはもうちょっと楽しみたかったんだけど。(これ以上やったら殺しちゃうか)
刀を床からひっこ抜いてごく自然に影の中に戻した。誰にも気づかれてないよね、きっと。(ヒソカは影のこと知ってるから)



「次はレオリオだろ?勝たなきゃ罰ゲームだからな!ガンバって〜♪」
「お…おう…。(罰ゲームって何だよ!?)」



(お前らの中の一人でも落ちたら怒るよ)(だってゴンが悲しむだろ?)


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