自己中心的精神病多重人格少年

□第二次試験
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ゴンはキルアと一緒に作ってたから誘わなかった。つまり、一人で外にいることになる。



「どんな魚がいいかな。とりあえず、ウマそうなのがいたらとるか」



ゴンの分もとってやろっかな。なんか受験者の何人か魚とってるから、誰かバラしちゃったのかもしれない。



「ゴンー!魚いる?結構多くとったからさ。
あ、キルアもほれ」
「ありがとうレイ!!」
「さんきゅー!」
「さぁて、俺は作る準備でもするか」



受検者達が魚をもって帰ってくる。スッゲー勢いで。
けどさ、お前達の手の中にあるその魚って…マズそうだぜ。試験管食うの勇気いるだろ。



「あ〜あ。暇だな、っと」



魚を宙に放り投げ、誰にも見られないようにほど良い大きさに切っていく。まぁ、きっとゴンや試験官とかにはばれるだろうけど。
切り終わって一息。これって楽しいけど疲れんだよな。



「どれのせよっかな。あ、その前にゴハンにぎらねーと。
つか、職人の技術を俺にやらせるなんて仕事で何人かしかいなかったよな」



それでもいたさ。俺を完璧だと思ってるバカな奴等が。
言っとくが、俺も人間だ。苦手なことだってある。完璧だったら、俺大喜びだよ。

にぎったゴハンの上に切った魚をのせ、味見(という名のつまみ食い)



「うん、ウマい。ゴンにも食わせよっ!」
「ざけんなてめー!!鮨をマトモに握れるようになるには十年の修業が必要だって言われてんだ!!
キサマら素人がいくらカタチだけマネたって天と地ほど味は違うんだよボゲ!」
「んじゃそんなモンテスト科目にすんなよ!!」



ごもっとも。しかもあの試験官キレちゃったよ。試験やりにくくなるなー。



「ダメ!!握りが強すぎ!!シャリが堅くてほぐれない!!」
「きびしー。これ、受かる奴いねーだろーな」



パク。もぐもぐもぐ…。

あ、うまい。腹減ってたからな。いつも以上にウマく感じるぜ。



「全くダメよ!!筋目に対して直角に切る!!やり直し!!」



もぐもぐもぐ…。



「シャリの形が悪い!!地紙形かせめて船底形に握りなさい!!」



もぐもぐ…ごきゅ。 パク。もぐもぐもぐ…。



「これもダメ!!これもやり直し!」



もぐもぐ…ごきゅ。
みんな頑張るねー。俺なんか、ここで普通に食ってるのに。



「406番!!!作ったなら早く持ってきなさい!!」
「……俺か?」



406番→俺です。バレてたか。
しょうがなく最後の一個を渡してやった。最後の一個を…。

パク。



「…………おいしい!!あなた、スシ作ったことあるの!?」
「いンや、ない。
スシは初めて作ったかな。ウマかったのか?それが?」
「おいしいわよ!さっき食べたものとは天と地の差ね!!」
「あ〜。月とスッポン。じゃ、俺合格?」
「そうね。406番、合格!!」



これで安心してゴンを手伝えるぜ。
周りの視線が突き刺さってくるけど気にしねー。目指せ、あのかわいいゴンの元へ!!



「ゴーンー!!!俺合格したから手伝うぜ!!」
「レイってスシ作れたの!?」
「いや、初めて作った。
どんなものか知ってたからさ。結構楽に作れたぜ。
さ!ゴンもちゃっちゃと作っちまえ。俺も協力するからさ〜」
「レイ!!手伝え!」
「…上から目線だな、このヤロウ。
 
 …は?キルア、それなんだ?」



キルアの手の中にあるのはどう見ても食べ物に見えない危険物。まさかねー。こんなものを作れるのは世界の中でキルア一人だろうな。



「悪!!おなかいっぱいになっちった。」
「ウソ!」



これじゃ、ゴンが合格できない!

第二次試験後半。メンチの料理、合格者1名!!


(ゴンのためにもういっこ試験プリ〜ズ!!)


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