作文。

□スタンド バイ ユー
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「俺と副主将2人とさ、ちょっと打ち合わせしたいことがあっから、昼屋上きてくんねぇ?」


キャプテンの花井くんに言われて、「うん、いいよ」と二つ返事で頷いた。
今日はミーティングだけの日だから、放課後になる前に練習メニューその他色々ある程度まとめておきたいのだという。

西浦に入学して早数ヶ月が経つ。
野球部のマネジの仕事にもだいぶ慣れてきた。
クラスも一緒の花井くんは普段からしっかり者でとても頼もしい。
毎日毎日朝から晩まであんなに大変な練習をこなしている上に、はしゃぐ部員の面倒をみて(主に田島くんだけど)、監督と打ち合わせをして…本当に感心してしまう。
高校にはこんな人もいるんだなぁ、って思う。


(中学の時はあんまり男子としゃべんなかったしな…)


ソフト部で、女子に囲まれて過ごしていた中学時代を思い出す。
同中の阿部くんや栄口くんともちゃんと話すようになったのは高校に入ってからだ。


(あ、そうか)


副主将2人も、ってことは、今日は阿部くんとも一緒にお弁当食べるんだ…!


(き、緊張する…)


今日のおかずは見られて恥ずかしいものはないだろうか、なんて考えてしまった。
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