博麗幻天夢

□The wise man of the fantasy
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「でやぁ!!」

振り下ろす鎌。それを防ぐ為に反射的に防御に回る傘。結果鎌の刃先が傘を捉え真っ二つに裂かれる形になる…

「!?」

「や、やった……勝った…勝てたんだ!」

「凄い……零射貴方凄いわよ!あの紫の傘を真っ二つにしちゃうなんて!」

「あっ!…すみません紫さん……傘を真っ二つにしちゃって…」

「そんなの良いのよ。私も面白いものが見れたからね……想像以上にスキルも備わってるみたいだし文句はないわ!合格よ♪」

「えっ?」

「改めてようこそ幻想郷へ……私は正式に貴方の幻想入りを認めるわ♪」

「認めるって貴方が連れて来たんじゃないんですか!それに結局戦うつもりだったんですね…」

「当然じゃない!幻想郷の管理人として少なくとも新しい移住者の力量は確かめとかないとね♪」

なんとも胡散臭いんだ…と内心思った零射。だが今し方紫の言っていたセリフの中で聞き逃せない言葉があったことに気付き零射は確認の為紫に聞いてみることにした。

「幻想郷の管理人って…」

「そうよ。私がこの幻想郷を誕生させ管理をしている太古の妖怪……周りからは賢者とも言われてるわ」

「こんなんだけど一応本当よ」

「酷い言い方をするわね霊夢」

「そりゃ付き合いも長いから」

あの紫さんに躊躇なく言える霊夢が凄いと思ったのと同時に太古と言える程おそらく長い時間を生きている紫に零射はやっぱり驚きを隠せなかった。そんな凄い人とつい今し方まで戦ってたことにも然る事ながら一番に驚いたのは見た目だった。人間から見れば18歳ぐらいに見えるのに自分よりずっと年上であるのが信じがたかった。

「それで紫さん……約束通り教えてくれませんか?俺の全てを知ってることや何故こっちの世界に連れて来たのかを…」

「分かったわ。じゃあ立ち話もアレだし中でお茶でもしながらゆっくり話しましょうか……良いわね霊夢」

「その前にお賽銭していきなさい」

「…そうね。今日は霊夢側の人間に負けちゃったから素直に言うことを聞くわ」

そう言うとスキマがお賽銭箱の真上に現れそこから弐千円札がヒラリと落ちていきお賽銭箱の中へ落ちていくのを確認すると納得した霊夢が神社の戸を開けると2人へ中に入るよう言って一足先に入って行った。



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