野良猫幻想夢(低)
□鬼の戦慄U
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「………」
「ハァ…虚空は化物揃いね。私達の知らないあんなのがまだいっぱい居るのかしら」
「レムイ…」
「まぁ生きてることが分かったんだし今はそれで良いじゃない萃香。またひょっこり向こうから現れるわよ」
「…そうだよね!」
「…糞」
「トレイン…」
「何も出来なかった……無意識に俺はアイツに近付くのを避けていた。直感でアイツはヤバいって思ったら最後…自分の身を守ろうと必死だった」
「そんなもんよ」
「霊夢…」
「本当にヤバい敵と対峙したら逃げたくなるのが当然。それが防衛本能の1つだし」
「だけど!」
「レムイと同じ次元に立てば良い話しよ。対等に戦いたいのならね…」
「!」
「だけど生半可な強さじゃアイツは倒せないわよ?」
「分かってる……アイツも虚空もクリードも…全員ぶっ倒す!」
「…良い目ね。やっといつものトレインが戻ってきたわね」
「そうと決まれば今日からまた基礎から修行をやり直す!フランもまた手伝ってくれよな!」
「うん!」
「…私もセフィリア達にお願いして修行でもやろうかしら」
「珍しいなれーむ!」
「…もういつクリードが攻めてきてもおかしくないからね。万全で挑みたいの」
「…時間が惜しい。お酒を貰って紅魔館に早く戻るぞフラン!」
「そうだね!霊夢お酒ちょうだい!」
「今取ってくるから少し待ってて」
レムイの今回の登場で良くも悪くも影響を
与えた。それが糧となって更に精進せんと
修行を始める者達。もう僅かと迫る有余…
虚空との最終決戦はもう目の前だ…
「お帰りレムイ」
「ただいまクリード」
虚空邸一一白蛇の間。連行されたレムイは
クリードの前に突き出され今対面していた
「無断で幻想郷に行ったようだね?」
「あぁ。ちょっと興味を抱いた人間が居てね……見ておきたくなったんだ」
「レムイ…口が過ぎるよ?」
「良いんだエキドナ。彼も君やドクターと同じ虚空設立時代からの誼だ。それで誰に会ってきたんだい?」
「トレインだよ」
「ほぅ…」
「安心してよ。どこかの上役と違って消そうと企んだワケじゃない。彼の実力をこの目で知りたかっただけなんだ」
「分かっているよ。君はそういう性格であることは察しているつもりだ」
「だがクリード…」
「あぁ。どんな理由があったとしても組織の規則に背いた君を野放しには出来ない」