野良猫幻想夢(低)

□終わりの始まり
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レムイの投獄から一週間。虚空邸の広場に
集結するメンバー達。全員が集まったのを
確認したクリードは口を開いた。

「これで全員揃ったね」

「あれ?レムイの姿がまだ見えないけど彼はどうしましたか?」

最初に質問する神龍孫へ返答を返したのは
クリードではなく神龍孫の向かい側に座る
白いローブを身に纏う赤い髪の女性だった

「レムイは丁度一週間前に馬鹿やって今は牢屋に入れられたって告知があった筈だよシンガンロン。ホント人の話し聞いてないね」

「おっとそうでしたねぇ」

「全く。しっかりしてほしいよ」

「これはお騒がせしました」

「………」

「話しは済んだか?」

「くだらない話しで時間を取らせるんじゃないよ」

「そうカリカリしなくても良いさシキ、エキドナ。仲間との雑談も偶には必要だ」

「それで今回こうして集まった理由は…ってもう聞くまでもねぇか」

「ヴェタークの察した通りだ。僕の体もほぼ落ち着いた。だからそろそろ現実世界を攻めようと思う」

「漸くか…」

「時は満ちたって意味だね」

「つーことはまためんどくせぇことをしなきゃいけねぇのか…」

「何今更なこと言ってるんだよヴェターク……やる気出せって!」

「俺はメリル程単純に頭は出来ちゃいねぇんだよ…」

「どういう意味だそれ!?」

「だがその前に1つやっておかないといけないことがある」

「?」

「ヴァルシェ。一週間前に話したことは覚えているね?」

「ハイ」

「時は来た。動いてくれ…」

「分かりました。行くぞ…」

「さぁ…僕を苦戦させたアイツに借りを返す時がきたよ」

「クリード様…いってきます」

「めんどくせぇ…」

「ほらいくぞ!?」

先に広場を出ていくヴァルシェに続いて
予めメンバーに加えられていたレルダ、
榮子、ヴェターク、メリルの4人も後に
続いて広場を退室する。一部の者にしか
知らされていない今回の任務を今初めて
知ったメンバーの視線はクリードの方に
向けられ最初に口を開いたのは神龍孫。

「コソコソと何か企んでいたのですか?」

「今回の任務は虚空としてではなく僕個人のお願いだったからね。君達全員を巻き込むこともない……彼らで事足りる」

「知る権利はあるんじゃないのかい?」

「確かにそうだね。では君達にも話そう…エキドナ。僕の話しを聞き終わったら悪いが『セイラ』を釈放してやってくれ(ついにここまできたよトレイン…)」
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