野良猫幻想夢(低)
□Connection
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「そうするぜ。じゃあまずは一番近い魔理沙達の元へ向かうことにするぜ」
「あぁ。じゃあまたね」
霖之助と別れたトレインは残された時間で
今まで自分が関わってきた人達になるべく
出会って話しをするべくまずは魔理沙達の
元を訪れる。霧雨邸の扉を数回ノックして
扉を開いたシャオリーはトレインを部屋に
招き魔理沙も交えて言葉を交わし合う。
「新聞見たぜ。昨日は大変だったみたいだな……気付けなかった自分の鈍感振りに腹が立つぜ…」
「全部は俺の力不足さ。だから俺はアイツらのアジトに乗り込んでフランを助け出す……必ずな」
「僕達も同行したいですが行けるのは黒猫さんだけだと書いてましたからね。何も力になれず僕も悔しいです」
「良いんだ。今回は勧誘に来たんじゃなく少し話しがしたかっただけだからな」
「話し?」
「あぁ。今までありがとなって」
「馬鹿野郎!縁起でもないこと言うな!」
「勿論そういう意味で言ったんじゃない。今の俺が居るのはみんなのお陰だ……それを感謝したくて今日はいろんな奴と話しをする為に幻想郷を巡ることにしたんだ」
「トレイン…」
「俺はこの世界でいろんな連中に出会って戦ったり共闘したり雑談したり…本当にいろんな出会いがあった。そしてその中でもフランは特に大切な存在になった。俺にとってかけがえのない繋がり……それを俺は守りたいんだ」
「黒猫さんなら絶対にフランさんを救うことが出来ます。僕はそう信じてますから」
「私もだ。お前には特別な力がある……きっとまたお前は奇跡を起こしてくれるぜ」
「…サンキュー。じゃあ俺はそろそろ行くぜ。いろんな場所に行っていろんな奴と話したいからな…」
「あぁ。いっぱい話してこいよ!」
魔理沙とシャオリーと別れたトレインは
次にアリスの元へ訪れる。扉を開けると
上海にリビングへ案内されてトレインは
アリスともたわいのない話しをする。
「アリスには割と序盤で助けられたからな……あん時も含めて感謝してるぜ」
「感謝するのは私の方が多いわよ。体を気遣ってくれたり励ましてくれたり背中を押してくれたり。だけどそんなアナタの隣にはいつもフランが居た…」
「そのフランを助ける為に俺は戦う。全ての決着を着ける為にアイツらのアジトに俺は行く…」
「…私も行きたい」
「えっ?」
「まだアナタに返さないといけない借りは沢山残ってるから…」