邪馬台幻心夢(前)
□今どきギャル娘と清く正しい射命丸
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「じゃあその氣方幻人をイメージするからどんな形か教えてくれる?」
「全身白の鎧騎士だ。性質は水属性でスライムのような伸縮性が特徴だ」
「分かった…やってみる」
そう言って目を瞑り、自身のカメラに意識を集中させるはたて。すると少ししてカメラの画面に1人の女性の姿が念写される。青い長髪に数字の十が彫られた簪をあしらい着物のような服を纏う女性。そのバックには湯気のようなものがボヤけて写っていた。
「この人が…創術者ですかね?」
「…可愛い」
「コイツは…蒼x…」
「顔見知りですか?」
「俺も元は陰陽連の人間だ…」
「成る程……しかしこの後ろの湯気って…もしかしてはたて…」
「私も思った。これって河童の池の近くに沸いた温泉かもしれない」
「近いのか?」
「はい。この天狗の里を下って行くと大きな岩があります。そこを目印に南東に曲がると河童の住処があるんですけど、そこに着く手前に温泉があります」
「そこに…蒼xが…」
「追うなら急いだ方が良いかも。この念写はリアルタイムのイメージを映像化するから見失う前に追い掛けないと」
「…情報提供…礼を言う」
「えっ!?紫苑が素直に礼を言った!?」
「雪降りそうだね…」
「うるせぇ…早く行くぞ」
「あの…紫苑さん」
「…なんだ?」
「改めて…貴方のことを記事にさせて下さい。勿論ネタにするワケではありません……私も私なりに私のやり方で貴方のことを幻想郷の人達に知ってもらいたい。親しみを込めて記事にしたいんです!それに陰陽連ってのも大きな組織なんですよね?もしかしたらその女の人以外にも居るかもしれませんし新聞を通じて幻想郷中に情報を流して何か新しい情報を得られないか探りを入れてみます。私もお詫びってワケではありませんけど…貴方の力になりたいんです」
「文…」
「…好きにしろ」
「!…はい!お言葉に甘えさせて頂きます!」
「行くぞお前ら……そして油断するなよ…」
「言われるまでもねぇ!」
「サポートは任せてね!」
「フンッ…」
陰陽連の足取りを掴んだ一行は河童の池の近くにある温泉を目指して走り始める。3人の背中が見えなくなると文は自分の家に向かって歩き出す。
「さぁて…久し振りに良い記事が書けそうですね!」
「…アンタのこと少し見直したよ文」
「…その言葉、そのままお返ししますはたて」
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