博麗幻天夢

□Truth
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「それでさっきから気になってたんですが……橙って誰ですか?」

「橙は妖獣でミケやその他の猫達を配下に持つ私の式神の藍の式神の猫又よ」

「式の式…ですか」

「ちなみに藍は九尾の妖獣よ」

「なんか…凄いですね。それで今はそのマヨヒガに3人で暮らしているんですか?」

「んー……私は普段あそこには居ないから住民には入らないけど今は私を除いて3人そこで暮らしているわ」

「3人?その藍と橙って人以外にも式の人が居るんですか?」

「彼は式じゃないわ。名前は天翔 真。貴方と同じ外の世界から来た人間よ」

「!!」

自分以外にも外から来た人間が居たことに零射は驚きが隠せなかった。故に実際に会ってみたいという気持ちも抱くのだった。

「その人はいつこっちへ?」

「真もつい最近ね……彼は過去を話すの好きじゃないから彼の前では言わないけど…あの子は車に轢かれそうになったクロを庇って精神だけが幻想郷へ来た珍しい幻想入りをしているのよ」

「…また車か」

「気持ちは分かるわ……まぁこればっかりはしょうがないわ。だから真はそんな小さな命を救う為に今はマヨヒガで獣医をしているわ。偶に人里とかに出向いたりしてるけどね」

「獣医ですか……でも共感出来るなぁ……是非ミケに会いに行く時その真さんって人にも会ってみたいです」

「是非会ってあげて。真も驚く筈よ。自分以外の外来人が居たことに」

「外来人?」

ここで新たな言葉が出てきたことに零射は首を傾げると紫の代わりに霊夢が説明した。

「つまり外から来た人間のことを指すわ」

「じゃあ俺も外来人なんだね」

「そうなるわね」

「それで紫さん。外来人は俺と真さんだけなんですか?」

「そうねぇ……あまりペラペラ話すと今後の楽しみがなくなっちゃうし実際にいろんな場所を見て回って確かめなさいな!」

「そ、そんな!」

「零射…紫はこーゆー奴よ」

絶対説明するのがめんどくさいだけだと簡単に分かってしまった零射はため息を吐くと紫はやれやれ顔で口を開いた。

「しょうがないわね。なら1人だけ教えてあげるわ」

「!」

「つい最近“永遠亭”に1人外来人の女の子が居候することになったわ。もし寄る機会があったら行ってみればどう?博麗神社からそう遠くないんだし」

「永遠亭…ですか」

「行く機会があったらその時詳しく説明するわね」

「あ、うん。その時はお願いね霊夢」
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