野良猫幻想夢(上)

□黒と紅【運命】
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「………」

「よせナイザー…セフィリアを責めたところで始まらない」

「…そうだな」

するとナイザーを止めたのは2メートルを
越える男性。その厳つい外見には合わない
水色のオールバックにサングラスを掛ける
この男性の名前はベルーガ=J=ハードで
タトゥーは額の右側に『]T』が刻まれる

「オイラはハートネットの件よりクリードの方に就きたい!アイツはアッシュを!」

ナイザーは怒りに満ちた様子で拳に力を
入れて唇を噛み締める。その様子を見て
シャオリーは怒りの意味が理解出来た。

「(アッシュ……クリードに殺されたNo.]でナイザーさんの親友でしたね…)」

「セフィリア……ナイザーとベルーガを4人に合流させてクリード捜索に回したらどうだ?」

「そうですね」

「他の4人は?」

「今は日本に居ると報告があります。我々もまずは日本に向かうところからですね」

「分かった……じゃあオイラ達も合流すると伝えてくれ」

「分かった」

「行くぞベルーガ」

「あぁ」

ベルゼーの提案が採用されてベルーガと
共にナイザーはクリード捜索側の4人の
ナンバーズと合流する為一足先に部屋を
あとにするとジェノスは焦って言った。

「あっ!つーかお前ら居なくなったら俺達『ケルベロス』はどうなるんだ!?」

ケルベロスとは奇襲暗殺特殊部隊のことで
ナイザー、ジェノス、ベルーガでコンビを
組むチームであるが今回は離れ離れになる

「じゃあテメェもクリード捜索側の方に回るのか?」

「別にアイツらが居なくても俺は平気なんだよ!あんな白状者共はほっといて俺は新入りと組む!なっ!新入り!」

「ジェノスさんと僕の武器では相性が悪いと思いますよ?」

「………」

作り笑いをしながら言うシャオリーに対し
顔を顰めるジェノス。だがずっと黙り込み
喋らない男性がまだ1人居た。被った白い
マスクの左目に『W』と刻まれたこの男の
名はクランツ=マドゥークと言う。

「これで6:6に分かれましたね……では決まりました。No.Uベルゼー」

「うむっ…」

「No.Wクランツ」

「………」

「No.Zジェノス」

「ほいさぁ!」

「No.[バルドル」

「ケッ!」

「No.]シャオリー」

「ハイ」

「この6名で我々はハートネット捜索任務を行います」

クロノスは今トレインとクリードの2人を
捜し出す為ナンバーズを2つに分けて再度
捜索任務を開始するのだった。



動き出す者達

黒と紅【責任】
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