野良猫幻想夢(中)
□紅魔館へ集合!
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翌日。今日も平和な紅魔館ではフランが
隣を歩くトレインの服をクイッと握って
何かをおねだりしている表情をする……
その顔を見て何を訴えているのかがすぐ
分かったトレインはため息を吐いて言う。
「また散歩か?毎日毎日よく飽きねぇもんだなぁ…」
「だって…外に出るのが楽しいんだもん」
「じゃあ1人で行けばい…」
「グスッ…」
「………」
そんなワケでフランの散歩に付き合わされ
トレインは色々と頭を悩ませていた。
「♪」
「なぁフラン…」
「なぁに?」
「毎日散歩するの好き?」
「うん!楽しいから好きだよ♪」
「そうかそうか…」
「トレインはお散歩嫌い?」
「いや嫌いじゃないぜ。どちらかといえば好きな方だけど……もう5月もあと僅かじゃん。だからちょっと暑くなってきたし…手とか繋ぐのも恥ずかしいし…」
「えへへ……トレインの手温かい…」
「………」
結局トレインはフランにかなり甘かった。
フランもトレインが涙に弱いということも
知っている為最近ではお決まりの嘘泣きで
トレインを引っ張り回している。
「んっ…じゃあさフラン」
「?」
「紅魔館でみんなを呼んでお泊まり会なんてするか?」
「えっ?いいの!?」
「まぁレミリアの許可を取ってからじゃないと何とも言えないがフランは毎日誰かと会いたそうだし逆に今回は俺達が呼んでみるのもいいかなって…」
「やるやる!絶対やるぅ♪やったぁ!」
「あ…いやまだ決まったワケじゃ…」
「今日帰ったら早速話そうねトレイン!」
「…了解」
そして時刻は夜を迎え夕食時にトレインは
レミリアにお泊まり会についてを話す。
「というワケで紅魔館に誰かしらを泊めてフランを満足させてやりたいんだが…」
「…えっ?」
「どーゆー意味ですか?」
「まぁ…フランの毎日散歩を解消するのも兼ねて誰かしら呼んでワイワイしないか?って話しだぜ」
「楽しみ〜♪」
「どうしますかお嬢様?というかここでもし断れば…」
「そうねぇ……逆鱗は勘弁だわ」
「1日だけでいいんだぜ」
「……分かったわ」
「マジか!サンキューレミリア!」
「咲夜。この件は任せたわよ」
「御意」
「これで少しは満足出来るだろ?」
「うん♪」