手をのばして抱きしめて

□手をのばして抱きしめて 第2夜
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「…チッ」

少し苦しそうに吐かれる息が吐息にしか聞こえず、それに誘発されるようにまずい程、俺の男の部分が反応する。

…たまんねぇよ、こんなの。

「オイ、起きろ!ルキ!!」

…ダメだ!

それを抑えたくて、殆ど無意識に熱い肩に触れた瞬間、ルキはパチリと瞳を開いた。
その瞳は、
燃える様に、
紅かった。








「…ん…あっ、」

どうしてこんな事になったのか、自分でもわからない。
ただコイツの紅い瞳と目が合った瞬間に身体中が熱くなり、気が付けば腕の中に抱き締め、その細い首筋に吸い付いていた。

「ぁん…ん…はぁ…」

手のひらで胸を包むようにして揉むと、女の吐息が暗い室内に小さく響く。そのとろりとした吐息を呑み込む様に唇を貪ると更に俺の身体が熱を持つ。

何だよコイツの身体…ヤバい止めないと…

少しだけ残る理性が俺に警鐘を鳴らしながらも身体は動き、舌を這わせ寝間着を脱がせば、白く浮かぶ肌。それはしっとりとした肌触り。そうして舌を更に這わせているとふと、胸の谷間にぼんやりと模様がある事に気が付いた。

…これは痣か?何だか花に見える。…これは…これは…

「…蓮…?」

そう思った時、俺の理性は完璧になくなった。
その蓮に唇を落とし、先ほど見た腿へと手を伸ばす。今度は雨の雫ではなくとろりと溶けだした蜜が指に絡み、指に付いた蜜を舐めその潤んだ場所へと顔を近づければ、そこは花のような甘い香り。
蜜の流れる白い腿へ誘われて、俺は柔らかなそこへ歯を立てると、ルキの身体はびくりとしなった。

「ハッ、エロい身体だな」

もうどこもかしこも甘くとろけて俺の頭の中までトロトロだ。この女を征服するまできっと、この熱は治まりそうもない。
滑らかな内腿に付いた歯形にまた欲情し、誘われるままに秘部へと舌を伸ばした。

クチュ クチュ

「ああっ!…ぃや」

さらにいやらしく動く腰を掴み舌を奥へとのばすと、水音と共に吐息のような声が今度はハッキリとした声になる。

「嫌じゃねえだろうが
こんなにヒクつかせやがって」

顔を上げてまるで生き物のようにヒクヒクと蠢く部分へと指を差し込んだ。

…すげぇ…ホントに何だよコイツの身体…

まるで更に奥へ奥へと誘うように内壁が指を締め付けながら動いている。
中で指を動かすと、ある一点でコイツの身体が跳ねた。

「…何だ、ここがいいのか?」

指は動かしたまま、この女の、ルキの顔を覗き込む。そして潤みきって今にもこぼれそうなその紅い瞳を見た時、ぞくりと背中に快楽が走った。

「チッ」

ヒクつく秘部から指を抜く。

「あっ」

名残惜しそうな吐息が漏れる唇に唇を重ね舌を絡ませる。

「そんな目で見るな。
…我慢出来なくなる」

紅い瞳は、今にも零れそうに快感に潤む。
上体を起こし秘部に俺自身をあてがい、一気に挿入した。

「ああっ!」

吐息が声になり甘く響く。

…何だスゲェ、コイツの中…すぐにイっちまいそうだ。

目の前がちかちかする程の快感に俺は身体を震わせ、また唇を合わせて舌を差し入れると俺の身体にルキの腕が回される。まるでもっとと催促されているようだった。

「はあ…あっい…だめ…」

気持ち良すぎておかしくなりそう。

甘い甘い吐息でルキは呟く。
俺の下で紅い瞳を潤ませているその顔とその声は、ダイレクトに俺を熱くさせる。

「…もう、イっちゃうよ…ユウ」

「ッ!!イけよルキ」

紡がれた自分の名前に反応し、激しく攻めたてると腕回された背中に走る小さな痛み。

「あっああ!!」

絶頂の声と共にきゅうっと締め上げる内壁に耐えきれず、俺はルキの中に欲望を吐き出した。
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