突発
突発的なあまりにも短すぎるSS。
◆哀川潤 霜月
「醒めろ」
なぁ、
「早く」
醒めろよ
ガリガリ
―――爪で腕で引っ掻く
ガリガリ
―――爪で首を引っ掻く
「夢なら早く醒めろって言ってんだよ!」
お前が死んだなんて、夢に決まってる!
だから、早く、
こんな 悪夢 から 出してくれ
ーendー
2011/12/23(Fri) 16:30
◆零崎舞織 霜月
「《零崎》の《殺人衝動》、とはまた違うんですよねぇ、」
「っは、……い、おりちゃ……」
私は、私に身体を預けている血塗れの彼女に囁いた。
「だぁいすきですよぅ、」
――殺しちゃいたいくらいに、ね。
「だ、すき…だ…ょ」
――死んだって変わらないから。
彼女も小さく囁いた。
ああ、この世界はなんて耀いているのだろう!
手に着いた血を舐めとった。
ーendー
愛慾にまみれて少女は息絶えた。
2011/12/20(Tue) 07:45
◆匂宮出夢 霜月
「っん、っふぅ、ぅあ…」
我慢、我慢だ我慢。
泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな泣くな!
出夢が「泣くなよ」って言ったんじゃないか!
でも、
「うっ、うわぁぁ」
泣くななんて無理だよ、
せめて、今日だけは許して、私の愛しい人、
ーendー
昔の今日は君が逝なくなった日。
2011/10/01(Sat) 15:14
◆石凪萌太 霜月
――ねぇ、吊り橋効果ってあるじゃないですか?
あれって、吊り橋の上という不安定な場所で、恐怖感や緊張感で心拍数が上がってるなかで愛を語られて、その心拍数の上昇をトキメキだと勘違いするのでしょう?
では、
ではですね、
僕がいまからこうやって、
貴女の首を閉めながら愛を語ったら、貴女は心拍数の上昇を愛と錯覚してくれるのでしょうか、
ーendー
ブログにアップしてた詩の改造版。
2011/09/29(Thu) 23:31
◆早蕨弓矢 霜月
キリキリと弓がしなる音がした。
「ねぇ、弓矢ちゃん」
「なんでしょうか」
「どうして私に弓を向けているのかな?」
「そんなの、射るためじゃないですか」
ヒュッと空を裂く音がした。
「貴女が私のものになるために」
「……じゃ、私は弓矢ちゃんのものになれたんだね?」
ドサッと少女が地に崩れる音がした。
「はい、これで、貴女は私だけのものです」
音は消える。
ーendー
2011/09/22(Thu) 11:30
◆匂宮出夢 霜月
「そんな可愛いと喰っちまうぞ、ぎゃはは!」
よく僕が彼女に言った台詞。
「やだよ、出夢に食べられたらすっごい痛そうだもん!」
そう言って彼女は笑う。
けれど、今日は違った。
「良いよ、出夢。
変な病原菌の集まりの私で良いなら、貴方の血肉にして」
彼女は微笑んでいた。
「…愛しているよ、私の愛しい出夢。」
「僕、も、すきっ…!!」
辺りは真っ赤に染まった。
ーendー
(病魔に食われるくらいなら、貴方に喰われたかったの)
2011/09/13(Tue) 14:00
◆球磨川 禊
「『君のことが好きだ』『大好きだよ』」
ああ、球磨川さん、
『大嘘吐き』な貴方様、
嘘でも良い、
嘘でも良いの、
私の背に回る腕も、
私に囁く音すらも、
嘘で良いから、
私を愛して下さい。
ーendー
(愛しています)
2011/09/07(Wed) 22:07
◆零崎人識
「か、っはぁ・・・・は、」
逃げる逃げる逃げる
逃げて逃げて逃げて
逃げた逃げた逃げた
「かはは、もう追い付いちまったぜ?俺の最愛」
「ッ・・・・・・ぁあぁぁぁっ!!」
鬼ごっこをしましょう。
(おにはずぅーっと貴方)
−end−
2011/08/24(Wed) 22:37
◆匂宮出夢 霜月
「一緒がいいね」
「一緒にいたいね」
「一緒しかいやだね」
――ねぇ、出夢、
「一人で死ぬなら私を呼んで、」
一緒に死ぬからさ。
ーendー
2011/06/17(Fri) 12:47
◆兎吊木該介 霜月
「…何をしているんだい?俺の最愛、」
「殺そうとしてる」
彼女は俺の首を両手で覆っている。
「どうしてかな、」
「決まってる、
殺したいから」
そう言った彼女は笑っていた。
「じゃあ、」
来世でも俺に会ってくれ。
意識は途切れた。
ーendー
友人に送りつけた作。
2011/05/31(Tue) 15:39
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