ガンダム00&種シリーズ
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「ねぇ、デル!」
満天の星空の下、一人の幼い少年と女性が野営していた。
彼等の背後には不思議な形をしたMSが安置してある。
ふわふわとした金髪を揺らしながら、少年は女性を振り返った。
「あのキラキラの機体、あれに乗ってた人、やさしい目で世界を見つめていた」
「ああ」
寒さか興奮か、頬を紅潮させながら言う少年の言葉に女性は頷いた。
少年は、珍しく彼女が穏やかな表情を浮かべながら自分の話を聞いてくれるのが嬉しくて、言葉を続ける。
「正しいことへのこだわり、そして優しい気持ち。……あの人のようになりたい」
脳裏に浮かぶのは、不思議な緑色の粒子を纏いながら宙に浮かぶ青と白の機体。
そして、微かに感じた『グラーベ』という人物の想い。
少年は美しい翠色の瞳に夜空の糠星を映しながら言った。
「ボクは強くなる。そして、ソレスタルビーイングへ」
──これは約十年前、ソレスタルビーイングがまだ水面下で活動していた頃の出来事である。
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