唄
□偽善と嘘
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いくつも重ねた記憶
それは造り出された嘘
だって全ては闇だもの。
重ねた嘘
吐いた偽善の言葉
それを人は、愛と呼ぶ。
朝だ…
うっすらと曇り空で、太陽のない世界が明るくなった魔界。
闇から目が覚めた。
何かを見ていたような気がするのだけど、よく思い出せない。
胸に渦巻く不快感に、重い体を持ち上げ飲み干して空になったボトルを壁に投げ付けて八つ当たりをした。
日に日に解らなくなる。
自分という意味
重ねた偽善の残骸が、ベッドの隅のごみ箱に転がっていた。
汚らわしいと
寒気がした。
そして今日も…
嘘が始まる。
渇いた喉を
潤すのは…
破壊という場所。
ねえ…
欲しいんだ……
『君が…』
End