恋愛ヴァージン

□おかえしは
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「ちゅーしたい」


「は?」



ふいにそう呟いた高遠。突然すぎてわけがわからない。



「どうしたの、急に」


「だって最近全然してないんだもん」



そんな語尾をかわいく言われてもどうしようもない。



「しようよー」


「やだよ。みんないるでしょ」



今は部活中、といってもすることがなくてだらだらしているだけだが。
みんな一応いるのだ。



「大丈夫大丈夫。こっちなんか見ないしパソコンが影になって見えないよ」


「でも恥ずかしいし」


「やだー。珠子ちゃんとちゅーしたい」



というかそんなことを連呼してたらみんなに聞こえちゃうんじゃ…。



「珠子ちゃんはオレとちゅーしたくないんだ」



急にしょぼくれた顔をする高遠。



「そんなこと…ないけど」


「じゃあしようよ」


「あぁーうるさい」


「!!」



こうなったら勢いだ!と私は高遠にキスをした。


「…なんとか言いなさいよ」


「わー。大胆」


「た、高遠がしろって!」


「しろなんて言ってないよ。しようって言ったんだよ」



…このやろう。



「まぁいいや。してくれたんだし。おかえし」



高遠に腕を引っ張られて私はパソコンで隠れた。
















おかえしのおかえしはないの?


(今日はおしまい!)

(じゃあ明日は期待していい?)
 

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