恋愛ヴァージン
□ほどほどに
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「圭介こっち!」
「あーお待たせ」
今日は圭介と久しぶりのデートだ。テストがあったり部活があったりでなかなか2人の時間が合わなかったのだ。
「圭介が時間通りに来るなんて珍しいね」
「そりゃあ久々の珠子ちゃんとのデートだもん。遅れないよ」
私服の圭介を見るのももちろん久しぶり。やっぱり何度見てもかっこいいと思う。
「ほら、行こ?」
圭介が私に手を差し出す。私はそれをためらいなく掴んだ。
「私たちって恋人同士に見えるよね?」
「そりゃあ手繋いでるもん」
「圭介の恋人かぁ」
「なに?なにか不満?」
「ううん全然。すごい満足してます」
「よかったー」
本当に安心していて笑ってしまった。
「不安だったの?」
「そりゃあもちろん。珠子ちゃんに嫌われちゃうんじゃないかと思って」
「心配しなくても圭介が1番好きだよ」
「ありがと。オレも珠子ちゃんのこと大好き!」
「うわ!声大きい!」
顔を赤くしている私を見て圭介は笑っている。
「こんなんで恥ずかしがんないの」
「だって人いたし…」
「今恥ずかしがってたらこれから大変だよ?」
「…なにするつもりなの」
「さぁねー」なんて言いながら圭介は笑顔で大きく手を振って歩いた。
ほどほどにお願いします
(オレがすると思う?)
(ドS…)