短編

□届け、この想い…
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とある日の放課後





私は1人、音楽室でバイオリンを引きながら窓の外を眺めていた




そう…、テニスコートを




ずっと片思いしている彼を見つめていた





いつも思う…



このバイオリンの音色にのせて彼に想いを伝えられたら…




どんなに、楽か…と





私はなまえ、今年青春学園の1年生になってもう半年になる





そして私の片思いの相手は…







「あっ、ツイストサーブ!」






ツイストサーブを打てる私と同じ1年の"越前リョーマ"君だ





越前君はクラスが一緒で隣の席、ファンの子なら絶対確保したい特等席と思うだろう




帰国子女で英語が得意で、テニスはとっても上手



素人の私が見ても上手ってわかるほど





ツイストサーブは越前君絡みで知った、なんでもボールが相手の方に飛んでいくらしい



…ちょっと危ない気もするけど




〜♪〜♪〜♪〜





なんだか今日は調子がいいかも、今のところ一度もミスをしていないし






私は立て掛けてある楽譜をちらりと横目で見た後、再びコートの方に目を向ける






「はぇ…!?」




うん、自分でも変な声だしたと思うよ?




だって、コートに目を戻してみたら越前君がこちらを見上げたんだよぉ!!!!





えっ!?

えっ!?

なっなんで!?






〜♪〜♪〜ギィゥン…






「ぎにゃっ!?」


「…ぶっ」






越前君と目が合ったことで手元が狂い、なんとも言えない変な音をだしてしまった





しかもまた変な奇声をあげると下から笑い声が聞こえ、越前君が腹を抱えて小刻みにプルプルと震えている




一気に恥ずかしくなった私はその場にしゃがみこむ






なんでよりによって窓を全開にしているときに目が合っちゃったの!?






しかも変な声と音出したの見られちゃったし!!





あっ、でも越前君と目が合ってラッキー……




って状況最悪じゃんかっ!!






しゃがみこんだ私はバイオリンを持ち直すと体育座りをし、膝に顔を埋める







恥ずかしくて、恥ずかしくて…



急に目頭が熱くなる






きっと今、私の顔は真っ赤になっているだろう…





そんなことを考えていた時





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