短編

□イチゴ狩りへ
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「なんかイチゴ狩りに行きたいなぁ〜…」




私が昨日何気なく言った言葉でまさかこんな事になるとは…





思っても見なかった












次の日の放課後、私はいつも通りテニス部の部室へ向かうため廊下を歩いていた




まぁ、私はテニス部のマネージャーってやつでして




成り立ての頃はファンの女の子たちの視線がすっごく痛かったなぁ




でも跡部がファンの子達に釘さしてたみたいだからいじめには発展しなかった





跡部には感謝しなきゃね…







スタスタと歩き続けて、あと数メールで部室に着くってところで樺地君に捕まった(抱えられた)





「きゃあ!?かっ樺地君?」


「…跡部さんがお待ちです」


「いや、だから今部室に入ろうと…」


「今日は部活はありません」


「えっ!?そうなの?
じゃあ帰らせ「ダメです」なんで!?」







私の答えを聞かずに部室とは真逆の方へ歩いていく樺地君



私は樺地君から逃れようと手足をバタつかせるが全く効果なし






「も〜、どこ行くのよ!」


「…秘密です」





言葉が続かず会話終了



なんか…すっごい気まずいな



なんて思っていたらついたのは学校の正門




なんだ、樺地君
私をわざわざ正門につれてくるなんて

"帰っていいよ"って言ってるようなもんじゃないっ♪





って私の思いとは裏腹に正門の前に止まっていたベンツのドアが開き、私は樺地君によって中に放り込まれた





「きゃっ!?ぶぶっ」


「なんやなまえちゃん、大胆やなぁ」


「はぁっ?」





意味深な言葉が聞こえ顔をあげると忍足侑士のドアップ




ぎゃあぁあぁ!?
何すんのよ変態侑士ぃぃ!!!!



「ぶべらっ!!!!」





あっ…、しまった
侑士のドアップのキモさに思わず殴っちゃった






「ハハハッ!やっぱりおもしれぇやつだな、お前は」


「なっ、アホ部!!


「あぁん?俺様は跡部だ!」




私の目の前に座って笑っていたのはテニス部部長の俺様ナルシストの跡部景吾こと"アホ部"





「なまえ先輩、その説明普通逆じゃないですか?」


「チョタっ!」





私の隣に座っていたのは"チョタ"こと鳳長太郎

普段はでっかいわんこ、でも皆さん騙されちゃいけねぇ!

チョタは黒m


「なまえ先輩、皆さんに変なこと吹き込むのはやめてください?」


「…ふぁい」




怖いよ、チョタ!
笑ってるけど!?





「なまえ、顔色わりぃよ?大丈夫か?」


「がっ…がっくん!」




心配そうに私を覗き込む"がっくん"こと向日岳人


がっくんは唯一の私の癒しっ!
可愛すぎる〜!



「大丈夫だよ、がっくん!
心配してくれてありがとう」


「そっか!よかった!」





はぅわ〜、可愛すぎる!
お持ち帰りぃぃぃ!



がっくんに抱きつこうとするとビシッと頭を叩かれた



「いったいっ!?
なにすんのよ、亮!」


「車ん中で立ち上がったらあぶねぇだろっ!」





ごもっともな事を述べた純粋少年こと宍戸亮


テニス部レギュラーの中で一番まともな人

お兄ちゃん的な存在




「ムゥ、ごめんしゃい」


「わかればいいんだよ」




私が謝ると軽く頭を撫でてくれた、うんやっぱりお兄ちゃんだ






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