キス狂さんへ2

□暗い部屋
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それから・・・・・・・・








「最近、なんか変わったことあったか?」





一か月間何もなく過ぎて行った






「驚くほどなんにもないんですよねぇ」



「ふぅーん。ユチョンのおかげかもなぁ。」


「そうですね・・・ユチョンヒョンには感謝しかありません・・・・」






ジェジュンヒョンの言うとおり、いつも近くでユチョンヒョンが守ってくれてるんだからストーカーだって
何も手を出せなかったに違いない









「感謝すんのは俺の方だよぉ」



「お、ユチョン!!」



「いっつも俺と一緒に寝てくれるもんね、チャミ?」



「!!!!!!!」


「へー、チャミはユチョンにはほんとに優しいねー。
俺とは一緒に寝てくんないくせにぃー」


「バ、バ、バカなこと言ってんじゃねーですょ!!!ぼ、僕はユチョンヒョンに恩返しをと・・・・」


「ずーっと一緒にいてくれればいいのにぃ」


「んー・・・・・
そうですね・・・・・でも、そろそろ戻っても良いかなぁって思ったりもします・・・・・」


「ふぅん」









何かあるたびにヒョンに泣きつくように頼ってばっかなのはどうなんだろう・・・

と、いって
また起きてしまったら、さすがに戻るようなことは出来ないよな・・・・・・都合良すぎますもんね・・・・



そう考えたら、このままヒョンのところにお世話になりたい

いや・・・・でも・・・・・・・










「安心みたいだし、またなんかあったら俺のとこに来ればいいんだし。
チャミ、部屋に戻ってみる?」






意外な言葉だった。

真っ先にユチョンヒョンからは僕を止める言葉が出てくると思ったから。



ユチョンヒョンもこう言ってくれてることだし
一度戻ってみるか











「一か月も何も無かったし、きっともう大丈夫ですよね?」


「そうだね」


「部屋、戻りますね?
ユチョンヒョン・・・本当にありがとうございました。」


「ううん。ほんと良かったね、ストーカーがいなくなったみたいで・・・
このまんま何にも起きなきゃいいね?」


「はい・・・」




















きっと大丈夫・・・・大丈夫・・・・・・・















「ヒッ・・・・・・・・・・・・」

















久々に戻る部屋


・・・・・・・・ここは僕の部屋・・・・・?











むせかえるほどの甘い匂いが充満した真っ暗な部屋
こんな香り・・・・・・・・僕のものじゃない・・・・・・・・・・・・

誰かがいた


いや


誰かがいる・・・・・・・

















『おかえりなさい
愛しのチャンミン・・・・・・ずっと傍にいるからね?』


















「なんなんだ・・・・・・・・なんで・・・・・・・・・・・・」








そっと置かれた一通の手紙


いつから置かれていたかなんてわからない




僕が戻ってくることを待ってた・・・・・?
いまも・・・・待ってる・・・・・・・・・?













「ァ・・・・・・・・・・」








逃げられない・・・?
知らない誰かに僕は・・・・・僕は・・・・・・・・














「チャミ」



「・・・・・・・・ユチョン、ヒョン・・・・・・・・・また・・・・・・・・・ッ」







近づいてくる優しい影
それが重なれば、もう大丈夫なんだってまた安心する

どこかで憶えのある香り・・・・・・・
あぁ、ユチョンヒョンの香りはなんて落ち着くんだ・・・・・・・・・・・




















「おかえりなさい
愛しのチャンミン・・・ずっと傍にいるからね」





「ユチョンヒョン・・・・・・・・・・・」





「俺のチャンミン・・・・・・・」
























そうか・・・・・


あなたといればもう大丈夫なんですね・・・・・・・・・・・・











END
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