Shortstory

□Sweettime
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その頃バロンはあらかじめ指輪を頼んでおいた宝石専門店にいた。

その指輪はダイヤとラピスラズリの綺麗なリングだった。

店員がケースに入れてバロンへ渡す。

『今度は是非”お二人”でご来店下さい。』

『…ありがとう。』

バロンは頬を紅潮させながら足早に店を後にした。

次に向かったのはバロンイチ押しのケーキ屋さん。
よくここでムタからの依頼のケーキを買っている。

颯爽と店内に入るとバロンはもう決まっているらしく店員に声をかける。

『すまないがチョコレートケーキのホールを一つ』

『かしこまりました。』

店員は慣れた手つきで箱にケーキを入れラッピングしてバロンに渡す。

ケーキを受け取ると急いで店を出た。
崩れないかつ出来るだけ早く歩いて事務所を目指す。
(ハルを待たせていないだろうか?
バロンはその事で頭がいっぱいだった。
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