捧物
□月と星が交わる時
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五年の歳月が流れた
俺は大学を卒業し義父の後を継いで会社の社長になった
若いってだけで取引先に馬鹿にされたり相手にされないこともあったが
俺はある目的の為に必死で頑張った
その目的とは…
彼女を…月子を引き取って一緒に暮らす事
彼女は高校を卒業した後就職して働いていた
しかし彼女の給料は神谷家の懐を温める物でしかなかった
彼女が自由に出来るお金はあって無いような物
さらに仕事で疲れている彼女に家事、雑用全てをやらせ…自分達はのうのうと日常を過ごしていた
そんなこと許せる物じゃなかった
だけど…それでも彼女は笑っていた
月子「いつか貴方が私を迎えに来てくれる…そう考えると私は…いくらでも頑張れる!!」
俺は新たに決意を固め、一日でも早く一人前になるために泥水を煤る思いで努力した
そして3年の月日が流れ
受け継いだ会社がようやく気流に乗り安定した
それと同時に彼女を迎えに神谷家へ向かった
しかし……