捧げ物2
□虚構世界
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窓の向こうに広がる、真っ暗な闇。
星も無く永遠に続くその情景は、自分の存在をも飲み込む様で不安を煽り立てる。
繰り返された悲劇“ウォーゲーム”
それは、敵の要の死により漸く終焉を告げた。
平和を取り戻した美しい世界。
けれども自分を待っていたのは、果てしない孤独だった。
―――あと少しで、一年が終わりを迎える。
新たなる年の幕開けを祝うべきこの日に、けれども自分はただ一人空を見上げる。
争いが終わり皆それぞれ在るべき場所へと戻って行った。
“彼”もまた、本来の仲間の元へ・・・。