遥か

□お兄ちゃん
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「兄上っっっ!!」               
朔の声が京屋敷に響く。             
「わゎっ!?なっ、なんだい朔〜〜?」                  
「『なんだい朔?』ではありません!!また変なものを作ったりして、ゴミが増えるだけです!!」               
そんな二人のやりとりをずっと見ている人物がいた。白龍(小)だ。                 
「ゴミってひどいなぁ〜〜これは立派な発明だよ?」            
「もうっ……知りません!勝手にして!」                 
頬を膨らませる朔の傍に望美がやってきた。    

「あれ?朔?どうかしたの?もしかして景時さんと喧嘩でもした?」                 
「あら、望美……。いえ、そうじゃないの……、ただ、また変なものを作り出して………。困ったものだわ。」                      
「朔、困っている?」              
「白龍?どうしたのいきなり?」                     
「さっき朔困っていると言った……でも、楽しそうだった。朔、幸せ。私も景時みたいな人……ほしい。」            
 白龍の発言に二人は顔を見合わせる。                  
「じゃあ、白龍は景時さんみたいなお兄さんがほしいんだね?」                   
「おにいさん?」                
「わかるなぁ、なんとなく。景時さん面倒見いいし、なんかお兄ちゃんみたいなんだよね〜。」                 
「おにいちゃん………?」            
「あら、本当なの望美!?だったらいつでも貸してあげるわよ?あんな兄上でよければ。」
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