short#2

□それでも世界は綺麗だった
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僕の世界から、
君が消えたとき。

残されたのは
ぽっかり空いたブラックホールと
瞳から零れる
ヒトシズクだけでした。




〔僕の世界〕という狭い場所から、

〔もっと広い世界〕へ行ってしまった君は、

きっと一人でも歩いていけてるのかな




僕がいる世界と君のいる世界。

前は一緒だった。
同じ場所で呼吸して、愛し合って、

…でも今はもう別々。








「元気でね、慶太。そして……ありがとう。」







手を伸ばしても届きやしない、あっちの世界は君がいる世界。

いや、君のいるべき世界。



僕がいなくとも、
自分の足で前へ向かう君は、
とても美しい。

そして、やっぱり悔しいほど綺麗だった。







(それでも世界は綺麗だった)




僕がいなくても、君はずっと輝き続ける。




title:promised fragment




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