あいのうた
□実況中継 -sleeping-
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AM 1:13
風呂から上がり、寝室に向かう。
ドアを開けると何やらベッドの上に大の字をしたデカいものが1つ。
・・・・・橘慶太です。
さぁて、どうしよう。
やたら大きい図体をベッドに投げ出して爆睡。
これじゃあたしの寝る場所がありませんけど。
「ったく、こんの男わっ・・・」
ってか電気付けっぱなしじゃんか。
しかも半袖にハーパンとか今の時期寒いですけど。
うん、見てるだけで寒いよ。
・・・・。
寝息すぴーとか言っちゃってるし。
口半開きだし。
睫毛長いし。
なんか慶太がベッド占拠するとベッドが小さく見えるのは気のせいかな。
ってかとにかく、とにかくデカい。
そーいや180cmあるんだっけ。
・・・・大きいなぁ。
「おーいちょっとそっち側につめてよ橘サン」
・・・・・反応無し。
完璧夢の場所へ旅立ってるみたいですね。
「つーめーてーっ」
ぐいぐいと向こう側に押しやるけど動かないしね。
やたら筋肉付けちゃってさ、もう。
重い。
「おーーーい!」
まず肩を揺する。
反応無し。
「おいってばぁ!」
またまた肩を揺する。反応無し。
・・・・段々寒くなってまいりました。
AM 1:18
「・・・・。」
こうなったらもう仕方が無いので、
起きるまで橘慶太で遊んでみようと思います。
「ほれほれ。」
ほっぺを人差し指でぷにっと一発。
「んー・・・」
お?
若干反応有り?
「すぴー」
再び夢の場所へですかそうですか。
抓られた側の頬をゴシゴシと擦ってます。
では、次に。
彼の体の中で唯一弱いと噂の脇を擽ってみましょうかね。
ほれほれ。これでどうだ橘慶太。
「んぅーー・・・・」
んぅーとかちょっと可愛すぎですけど。
可愛いけど起きないのは腑に落ちませんね。
ってか起きろよ!!涙
「おーきーてーよー」
両頬を抓ってべにゃーと横に引っ張ったら、ブルドッグみたいになりました。
てか悔しいくらい肌がつるつるで羨ましい。
わぁーブルドッグだー。
そーいや慶太って犬顔系?
「おいワンコ起きろーさもないとこのままブルドッグにするぞー」
「・・・・。」
また反応なしか。
今更ですが、いよいよ虚しくなって参りました。
起きないし。湯冷めしそうだし。
ってか眠気吹っ飛んじゃったじゃない。
AM 1:30
こうなったらこやつで暖をとってやる!
狭いところを無理矢理慶太の横に入り込む。
広いベッドなのに
狭い・・・狭いよ・・・。
でもぬくぬくしてて気持ちいいから、いっか。
布団入らないくらいだしね。
あ、ニキビ。
王子様の顔にもニキビか。
・・・・・疲れてんのかなぁ。
ここんとこずっと仕事詰めだから、いくらタフだとはいえ、この仕事が好きだからとは言え、
疲れるよねぇ、そりゃあ。
「あんまり無理しないでよブルドッグ。」
明日美味しいエサ(食事)作ってあげよっと。
したら食後の散歩(買い物)は好きなとこ連れてってあげよう。
首輪は流石につけないけどね。
AM 1:45
なんか眠くなってきた・・・やっと寝れる・・・。
あ。お風呂の栓抜くの忘れてた。
携帯の充電もし忘れたし・・・
ま、いっか。
今は少しでも長くここにいたい。
明後日からまた、こいつは仕事だもんね。
ってか喉やられたら歌えなくなるっちゅーに慶太。
風邪なんて引いてらんないよ?
全国の女の子が待ってんのにさ。
「ったく、しょうがないなぁ。」
布団掛けてあげたらまた「んぅー」って。
欠伸を1つしたら、私もそろそろ寝ますか。
「おやすみ。」
「ってか俺ブルドッグじゃねぇし。」
こやつがずっと起きてた事に気づいたのは、次に目が覚めたときのことでした。