ぐりんさん夢

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『い、てててて…。お?どこだここ』

「あぁ、覚めたか。おはよう」

『…だれ』


目を覚ますと足を組んで笑っているイケメンが一人。つかこの人浮いてる。夢か!?


「残念ながら夢ではない。ちなみに浮いてるからといって俺が幽霊なわけでもない」

『…はあ』

「俺の名前はリアン。まあ、神様的な存在だ」

『そーですか。じゃあ私はこれで』


戯言に付き合っている暇はないと思い帰ろうとしたが、扉がない。いや、まずどこだここ。


「いやいや待て待て」

『何なんですか』

「まあ、なんつーか…神様っていうのはとても退屈なんだ。俺達は天界で非常に暇だった。そこで、暇つぶしに神様ばかりでじゃんけんをした」

『へえ、良かったじゃあないですか。じゃんけんで暇がつぶせて。…じゃ、私帰りたいんですけど』

「ちょっと待てって。本題はこれからだ」

『前ふり長いですよ』

「そこでだ、ゲームをすることにした」

『ゲーム?』

「あぁ、世界中であることをしている人の中から一人、選んでそのゲームは行われる」

『世界中で…一人。そんな、私ってもしかして凄い能力が…』

「いや、くじ引きだ」

『くじ引きかい!!』

「公平に決めた」

『ドヤ顔しないでください。で、何のゲーム』

「選ばれた者を異次元に飛ばし、その世界で生活し命を落とさずに元の世界に帰ってくることができたらゲーム終了」

『命を落とさずにって…』

私もしかして今ものすごい危険な状態?いやその前に異次元に行くってところだけど。


「あぁ、大丈夫。今回は安全な世界だ」

『今回は…?』

「前回は黒○事だった。その子は今、葬儀屋さんたらなんたら言う人の所でお世話になってるが…結構危険な世界だからな…。
昔はベルサイユ○バラとか言う世界に行って礼儀作法を完璧に身に付けて帰ってきたヤツとかいたな。
○魂の世界に行ってツッコミをマスターしてきたヤツとか」


え、神様ってそんなに暇なの!?


「そんなこんなでお前が行くのはポケモンの世界だ」

『得意分野です!』

「だろ?ゲームを持っている人の中からくじ引きだからな。ちなみに、ゲーム内でのお前の手持ちポケモンがそのままパーティになるから楽だぞ」

『いや、でも家には家族とか、いるし。学校も行かなくちゃいけないからやっぱり…』

「何言ってるんだよ。選ばれた時点で決まってんの。本人の意志関係なしに決定事項だから」

『…は?いやいや待ってよ。私はあんたのことなんて信じてないし神様って何。嘘くさい』

「心配すんなって、帰りたい時に帰れるからな」


『おいスルースキル高いな』

「じゃあ楽しんでこいよ。…あ、恋なんてすると戻りにくくなるから要注意だぜ」

『ちょ、ふざけんな!』

「じゃあな」


手をヒラリと振ってウインクなんてしたイケメンの…名前なんて言ったっけ?あぁ、リアン。その人…いや神様を殴りたいと思ったが、その瞬間世界が暗転してそれは叶わなかった。次、もし会ったら殴ってやる。


神様は個人の意見を尊重しない



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