ようこそ、悪魔の悪魔による悪魔の為の悪魔的なボードゲームの世界へ

□ダイスロール 20回目
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あんなに長かったダイスゲームも残り数マス。


怖いマスもたくさんあったし、嫌なマスもたくさんあった。
けれどたくさんの苦難を共に乗り越えて、4人の心には確固たる絆が生まれていた。


このままお別れなんていやだ。

逢夏とディーヴァがお互いに考えたこととは……




「「ハロウィンパーティーやろうよ!」」

逢夏とディーヴァが声を揃える。

「ハロウィンパーティー?」
「おいおいディーヴァ。
 オレ達ハロウィンパーティーならやったばっかじゃねーか。
 クリスマスだってやったろ?」

確かにそうだ。
ダンテとディーヴァは自分達の世界で、少し前にハロウィンとクリスマスをしたばかり。

「ダンテ…こっち来てからカレンダー見た?」
「……見てない」
「やっぱりね」

ため息をつくディーヴァ。
ダンテだけでなく、ネロもカレンダーを見る。

「あ、明日はハロウィンか!
 俺も全然気にしてなかったな」
「ネロも、カレンダーくらいみようよ…」
「…悪い」


本日の日付け、10月30日。
明日は31日、ハロウィンだ。

と、いうわけで。

悪魔もぐっすりおやすみ夢の中なことだし、本日のボードゲームはおしまい。

かわりに明日のハロウィンパーティーのために、今日は準備と相成った。
お別れはパーティーが終わった次の日だって遅くない。

だって休憩しつつゲームをやっていいと言ったのは悪魔だもの!


「じゃあ、さっそく衣装を買いに行こっか。
 どうせだしお互いに似合いそうなのを選ぼうよ!
 私はディーヴァちゃんとダンテの分を選ぶからさ」
「うん!じゃああたしは逢夏とネロのを選ぶね!
 飾り付けとか、お菓子の材料も買わないと!」

さきほどまで泣いていたのはどこへやら、女性2人はキャッキャウフフと明日のことについて話し出す。

「明日は思いきり楽しんでやってくれ。
 それが逢夏のためにも、ディーヴァのためにもなる」
「ああ、わかってる。
 元からハロウィンもパーティーも好きだし楽しむさ。
 それよりディーヴァの衣装…イイの頼むぜ?」
「そっちこそ、わかってるな?
 足が出てるグッとくるのでよろしく」

こちらはこちらで何やら考えているようだった。
ニヤリ、笑ったその表情がこわい。



買い物に飾り付け、明日のお菓子の準備。
今日という日はその作業に費やされ、ゆっくりとふけていった。
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