籠越しから見る空
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□籠越しから見る空 １０
人には少し内緒の話、そういうものは長く時間をかければかけるほど楽しみなものになる。
今回のこれはそういうものなんだって、レディが言ってた。
□籠越しから見る空 １１
結局あの夜何があったのか聞かなかったし、言わなかった。
それよりも大切で嬉しい事があったから。
□籠越しから見る空 １２
本気で遊ぶというのは意外に難しい事だと思ってた。
でも案外簡単な事なんだって身をもって経験したの。
□籠越しから見る空 １３
泊りがけで出かけた先は夏と言えばのあの綺麗な場所。
楽しい事がたくさんあった。けれど、気になる事もたくさんあった。
□籠越しから見る空 １４
大嫌いになってしまった満月。でもそれはそれでいいって思ってた。
なのに…本当にそれでいいのか分からないの。
□籠越しから見る空 １５
何も信じられない。
だって声と音ばかり頭に響いて、私は何も知らないのに…知ってしまったから。
□籠越しから見る空 １６
部屋に突然現れたのは可愛い…けれどそれだけではない生き物。
その子を助けたいと思うのはそんなにいけない事なの？
□籠越しから見る空 １７
面白いって、楽しいって本当にそう思っているのに泣きたくなる。
多分それは、今が永遠だって優しい嘘を見ていたくなるからなんだよ。
□籠越しから見る空 １８ (前)
お願い、どうかそれは言わないで。
聞いてしまえば期待するから。期待してしまえば、傷つけてしまうから。
□籠越しから見る空 １８ (後)
何が傷つけるのか、何が正しいのか
それはこんなにも簡単なことだったから分からないでいたんだよね。
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